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【SDGs・ソーシャルトピック】スイスでゴミのリサイクルに対して新しい技術発展

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みなさま、こんにちは。マネージャーの牛島です。
ウィズスクエア福岡では、ソーシャルグッドなニュースやSDGsに関する情報発信を行っています。

スタッフKさんが一から勉強をしながら、テーマに沿った話題を提供する「ソーシャルトピックシリーズ」。今回は「海外のゴミリサイクル事例」についてまとめています。海外サイトを翻訳しながら、まとめた記事となっています。

ぜひ、ご覧ください。

スイスは大きな課題を抱えている

スイスは九州と同じくらいの大きさの国でありながら2017年のOECD(経済開発協力機構)加盟国の中では一人当たりのゴミの排出量が5位と多くの廃棄物を出してしまっています。

さらにメーカーからでるプラスチックは75%は焼却処分、リサイクルされているのはわずか25%しかありません。
しかしPETのリサイクル率は82%と高水準に位置しています。

スイスはPET以外のプラスチックの焼却にも目を向けていかなければなりません。

この問題を解決する為に、近年スイスではPET以外のプラスチックのリサイクルに力を注いでいます。

まずはスイスのゴミがどれ程細分化されているか見てみましょう。

Was wird wo gesammelt?

スイスではカラフルなゴミ袋に分けられて、
それぞれの決まった場所にあるポストにゴミを捨てに行きます。

特に

「洋服」「バッグ」「靴」
これらのまだ使える物は、袋に入れて慈善団体が設置した箱に入れます。

スイスは赤十字発祥の国で、移民や難民の方を多く受け入れているので、常に需要があり移民や難民の方に提供されます。

この「洋服」「バッグ」「靴」は60%がそのまま使用でき、35%はリサイクルのプロセスに移行するようです。

現在は廃プラスチックを効率よくリサイクルする新しい技術を開発し、CO2を減らそうと奮闘しています。

カナダ人の科学者アンダーソン氏は、スイスでプラスチックを粉末と液体に変えそれらを再利用可能なプラスチックにする新技術を開発しました。

廃プラスチックを粉末と液体に

Eine Kanadierin erfindet in der Schweiz das Plastikrecycling neu
Das industrielle Recycling von Kunststoff-Abfällen kommt in Schwung.

この新しい新技術の内容は解重合の際に独自の溶剤を使い分解すること。

「解重合」とは、溶剤を使いPET(ペット)に含まれる化合物を液体(エチレングリコール)と粉末(テレフタル酸)に分解する工程。これらの物質は元の素材と同じプラスチックの製造に再利用できる。

この会社で作られた溶剤は通常の溶剤とは異なり
「常温で処理が行われるため、エネルギーをほとんど必要としない」
「使用する溶剤がリサイクル可能である」
「あらゆる種類のPETを(他のプラスチックが混ざっていても)、前処理や洗浄なしにダイレクトに破砕処理できる」

この新技術で作られたリサイクル可能な溶剤を使いより多くのプラスチックを環境に配慮しつつリサイクルが可能で、しかも他のプラスチックと混ざっていても問題ないとされています。

この様にリサイクル技術に対して率先的になっているのは2018年頃からだと私は見ていて。

この年に環境問題として取り上げられたのは、多くの廃プラスチック、商業用タイヤ、大量の木材がフランスとスイスの国境の境目にあるジュネーブ湖に大量に蓄積されていたことでしょう。

毎年50万トンもの廃棄物が流れ蓄積されているようで、マイクロプラスチックなども大量に堆積しています。

さらに

2018年度に行われた欧州連合(EU)と中国のプラスチックごみ対策とリサイクル事情の変化に伴い、スイスの状況も変わり、今ではここ数年で内部から変わろうとしている国でもあると思います。

この技術の開発がさらに進めばプラスチックを現在の廃プラスチックのみで循環させ、これ以上製造しなくても周るようになるかもしれないですね。

製造はとても簡単で好きな形に変わるプラスチックですが使い終わった後のプラスチックは地球を環境を変えてしまうような恐ろしい素材でもあります。

プラスチックの商品を仕方なく使うではなく、選ばないという選択肢も必要になってくるのも間近に迫っているのかも知れません。

参照・まとめ

プラスチック排出削減に向け進む、官民の取り組み(スイス)
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/379dbc07d6858b72.html

Eine Kanadierin erfindet in der Schweiz das Plastikrecycling neu
https://www.swissinfo.ch/ger/recycling_eine-kanadierin-erfindet-in-der-schweiz-das-plastikrecycling-neu/46495766

swissrecycling.ch
http://www.swissrecycling.ch/wertstoffe/

Municipal waste
https://data.oecd.org/waste/municipal-waste.htm

Tonnes of plastic trash enter Lake Geneva every year
https://www.swissinfo.ch/eng/environmental-pollution_tonnes-of-plastic-trash-enter-lake-geneva-every-year/44627078

今回は一つの国に絞って取り組みや情報を簡単に伝えることが出来ました。
また新しい情報を発見しだい皆様に発信できればなと思います。

本日は以上になります。

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