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リエートスイベント・ソーシャルピッチダイジェスト①ROBBO JAPAN 久保田啓介さん

SDGs

1月16日にウィズスクエア福岡店にて開催されたソーシャルビジネスコミュニティ「リエートス」の定例イベントが開催されオンラインでも配信させていただきました。

今回はソーシャルピッチにご参加いただいた3名のピッチを文字起こしする企画第一弾ROBBO JAPAN編です。

ROBBO Club Tokyo

なぜプログラミングなのか、そしてなぜ英語教育が必要なのかそしてその先に見据える未来について語っていただきました。

はじめに

みなさんこんにちは。ROBBO JAPANの久保田と申します。よろしくお願いいたします。

弊社ROBBO JAPANの活動とこれからどういうことをやっていきたいか、どういう思いでやっているかということをお伝えさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

改めましてROBBO JAPAN株式会社と申します。

まず、私たちがやりたいなと思っているところ、日本の中にある問題をまずお伝えしたいと思います。

イノベーター、グローバルリーダーの不在

ここにはアメリカ企業と載っているのですがアメリカだけではなく近隣諸国だと韓国や中国などいろいろな会社が出てきています。

よくGAFAといわれるGoogleとかAppleとかFacebook、Amazonそして近隣諸国だとHuaweiとか韓国のサムスンなどみなさんの周りにもすぐ思い浮かぶような大きい会社があると思います。

時価総額といって会社の価値を表す、会社がいくらなのかというのを示す指標があるのですが十年前や二十年前と比べると日本の企業が世界ランクの中に入っていたのに今は全然入っていないという現状があります。

ここにもあるイノベーター、グローバルリーダーがでてこないというのはどういうことなのかなというと、技術屋さんとか便利屋さんになってしまっているのが現状としてあるのではないかなと思っています。

せっかく技術があるのにそれを誰かのために使うというのはもちろん良いことなのですが、自分達の思いを実現させるよりは他の人がそのツールを使いたいとリーチしてきて、それを助けている間に便利屋さんになっちゃったりとか、言い方は悪いですが買いたたかれてしまったりとかそういった現状があるのかなと思っています。

プログラミングとは

私たちがやっているのは子ども向けのプログラミング教室なのですが、プログラミングというのをもう一度考えてみたいなと思います。

プログラミングというのはあくまでツールで、自分が何か成し遂げたいことを実現するためのツールです。なのでプログラミングできたあとその先が大事なのですが、そこがちょっと抜けてるんじゃないかなと思います。

あくまでプログラミングをツールと考えると何かを創りたい、何を創りたいのかというところを考える。この「創作」というところが子供にとっても私たちにとってもキーワードではないかと。

創るという思いは主体的に出てくるものなので、誰かにやってみたら?と言われるよりは自分の中から湧き上がってくるもの。これを実現するためにこのプログラミングを学んで欲しいなと思っています。

世界へはばたくための英語

こういったことを積み重ねていくと最終的には日本という市場は小さすぎるので世界に出ていくのは必然かなと思います。

そのためにも英語を使うということを特別視するのではなくて、早い段階で慣れてもらおうということで私たちはプログラミングを英語で教えています。

「CODE YOUR IMAGINATION」

キャッチフレーズは「CODE YOUR IMAGINATION」

単刀直入に訳しますと「あなた自身の想像力をコーディングしよう」ということです。

このコードという動詞がまだまだ日本では浸透しきれていないのでプログラミングしようという言い方になるんですけれども、次のように言い方を日本風に簡単にしました。

想像力と創造力

「想像力×創造力」というふうにしています。便利ですね、漢字って(笑)
想像力というのは見てお分かりの通り、限りなく広がるものな一方で目に見えないんです。第三者の人には。

右側の創造力、創る力を加えることで第三者もその無限に広がる創造力を垣間見ることができるようにしようと。

子どもたちと話していると本当に面白いアイデアがどんどん出てきます。そのアイデアを話したり、いろいろなことをする一つの方法としてプログラミングを使って外にアウトプットしてもらおうと。そのお手伝いをしているのが基本的な活動内容です。

レッスンの内容

方法としてはスクラッチというのと自社製のロボットを使ったプログラミング、3Dモデリングというのもやっています。

これはパソコンで立体的なものを作って自社製の小さな3Dプリンタで実際にものをプリントアウトし、3Dのものを作ったりサーキットデザインといって電子回路設計という電気の流れを勉強したりしながら、ロボットを作るときには人間に血が流れるようにロボットの中に電流が流れる方法をこうやって学んでもらっています。

STEM教育

この言葉もみなさんはいろいろなところで目にすると思うのですがSTEM教育、簡単に言うと科学と技術、工学、数学の頭文字をとってSTEMと言います。学校では簡単に理科や算数のように概念的なものは勉強する一方でこの工学とか技術というところは義務教育の9年間で「半田ごてを使ってこんなものを作りました」程度なので実務的なところを私たちの中で一緒にやっているイメージです。

ロボットキットと言いまして、このようにロボットを使ったり、センサーがあったり、ロボットプログラミングをする以外にもこのセンサーでどういう形ができているかなどそういうことを学んだりします。

例えば自分で書いた線の上だけを通るようなロボットを作ったり、ルンバみたいに壁などに当たると方向を変えるなどタッチセンサーというのですがそういうものを使ったり、音、光に反応する音光センサーを付けたりすることもできます。

これはどちらかというとコントロールの役割です。さっきのロボットをどのように動かすかということで、いろいろなボタンがあるので自分が好きなようにこのボタンを押すとこういう動きをするというようなことをプログラミングできます。

これはさっきの3Dモデリングに関しての3Dプリントの例です。

実はここの場所(ウィズスクエア福岡)を毎週、週末にお借りしましてロボット教室を実施させていただいています。それと同時にこの状況でもありますのでZoomを使ったオンライン授業も行っています。

オフラインとなると当然ここで行っていることはこの場所に来られる方に限られるので福岡在住の方になるんですけれもど、もうひとつ東京にクラスがあるのとオンラインに関しては実は日本全国ではなくて、現在インドとタイからも生徒さんが受けていただいていています。

授業内容は英語でやっているので必然的に日本だけではなくて国際色豊かなレッスンができています。これもどんどん増やしていきたいなと思っているのですが、こういうことを通しながら子供たちに自然と国際感覚を養っていただけるようなそんなコミュニティにもしていきたいです。

プログラミングやロボットを学んだ先にあるもの

ここまでは基本的な活動内容でした。

個人的に思っているのはこのロボットレッスンをやったりプログラミングをやったりする一方で子供たちにとってこれを学んだ後、どういう未来があるのかというところも少しずつ教えていくのが私たちの役割だと思っています。

みなさんもロボット制作とかロボットプログラミングを学んだあとどんなことがあるのかというとなかなかぱっと思いつかないかなと思いますので、その紹介も今日はしていきます。

ドローンで血液を運ぶ

私はこの会社のCTOの方にご縁があってインタビューさせていただいたことがあります。ジップラインというアメリカの会社です。

※参考

ドローンで病院に“血液”届ける救命ベンチャー「Zipline」--日本からアフリカへ現地取材
血液パックを飛行機型のドローンで病院へ届ける、米国の救命ベンチャー「Zipline(ジップライン)」。東アフリカのルワンダにある配送拠点の現地取材レポートをお届けする。


ここは簡単にいいますとドローンを使っている会社で当時、基本的な活動場所はアフリカ大陸でした。

このドローンの目的は輸血用の血液を運ぶことです。

アフリカ、特に田舎の街は交通のアクセスがないところは山を越えたりしなければいけません。そうすると例えば天候ひとつで今日行けたり行けなかったりということが起こってしまいます。

彼らはそれを解決するために、それじゃあ空を飛ばしてしまえばいいんじゃないか。輸血というのは1分1秒を争うような事態に対しての活動ですので、山や沼や川などすべて飛び越えて届けられるようにこのようなドローンを作ったということです。

創始者は4人いるのですが、みなさん工科大学出身で所謂オタクと言われている4人が集まって、どんなことができるんだろうと話し合った結果このようなものを作ったそうです。

当時はそういうアイデアは無かったそうなのですが、この工科大学の学科というところを極めた先にこうやって人助けをすることができるようになったという素敵な例だと思います。

ドローンを使った整備メンテナンス

一方、これはドローンネクストというところです。私は大阪出身で昨年末帰省したときにたまたま良いご縁をいただいてお会いしました。

彼もアメリカ人で現在はドローンを再生可能エネルギーを掛け合わせた事業を行っています。
ドローンを使う主な理由というのは空撮ですが彼が行っているのはそれを使って分析をしたりメンテナンスをしたりするということです。

例えば再生可能エネルギーでみなさん風力発電という大きい設備をご存じだと思いますが、あれをどうやって整備しているのか、あんな高いところまで誰が行っているのかと疑問に思われたこともあるかもしれません。

壊れたときの修理はできたとしても日々のチェックというのはなかなか人間が毎日登るのは難しい、そこでドローンを使って整備メンテナンスを行う活動をされているそうでです。
これもドローン、ロボットを使った素敵な例だと思いました。

その他にも面白いロボットの紹介

これ以外にも世の中にはまだまだ面白いロボットを作っている方がいるのでそれを数点紹介したいなと思います。

みなさんテッドトークというのをご存じの方はいらっしゃいますか?

世界の有識者の方々が知識や結果報告をしてくれる素敵なプラットフォームなのでぜひ見ていただきたいです。

その中の一つにゴキブリに関してのロボットがありました。みなさんからよく嫌われるこのゴキブリ、人類からみると大先輩にあたる、みんながあまり好きと思わない良い印象のないゴキブリから学んだ方がロボットを作りました。

ゴキブリを観察してみると面白いのが空を飛べるんです。もちろんですけれども。そしてどんな障害物があっても避けながらバランスをとってしっかり歩きます。

例えばテーブルの下にいたとして自分の体が逆さまになってもそのまま這いつくばって進むことができますし、ひっくり帰っても自分で起き上がることができるんです。

もうひとつすごいのが足の数、もしなにか事故があって足が1つ2つ無くなってもパフォーマンスの高さがあまり変わらないんです。

これをもしロボットにして完全にコピーして作業ロボットにしたらすごいものができるんじゃないかと考えた方が実際にゴキブリの動きを見ながら作ったそうです。

ここにありますが、テクノロジーがどんなに発展しても結局人類が生まれてから今まで自然の中にある摂理というのは基本的には変わっていないと思います。

テクノロジーをどんどん使うことで摂理を解き明かしているだけでもともとあったものは一緒だと。
その摂理に私たちの技術が追い付いてくると、こんなふうにいろんなものをテクノロジーで模倣したりできるようになるのかなと思いました。

もうひとつは不自由な方が自由になった例です。今日はドローンの例が多いですね。

このカメラに映っていらっしゃる方はここから3000キロくらい離れている場所にいらっしゃる方で脊髄に患いを持ってしまった方が寝たきりになってしまい、首から上、まして目しか動かせないようなそんな方だったそうです。

もちろん生きていらっしゃるので脳は動いているのですが、このドローンがその3000キロ離れたところに脳波でつながっていて、この方が思ったようにこのドローンが動くというビデオがありました。

このとき面白かったのがこのドローンを開発した方が今日この場に来れて嬉しいかい?って質問して彼が脳波でうなずくとこのドローンも浮きながらうなずくような動きをする。

彼は普通に生活して、いわゆる健常者というような形でも空は飛べなかったと思うんですけれども彼は寝たきりになってしまったことでドローンと接続することで彼は空を飛べるようになったと言っているんですよね。

空を飛んで映像が自分のなかに入ったりとか目の前の画面を見ることができる。実際のところ彼が不幸だったか幸せなのかというところは彼が答えを持っていると思いますが、僕らができないようなことをテクノロジーを通してできるようになったということも特筆すべき点だと思います。

テクノロジーというのはたまにアナログ人間かデジタル人間かというような話題になったりすることもあるのですが、でもみなさんはほぼスマートフォンはひとりひとり持っていらっしゃると思います。
テクノロジーは切っても切り離せない関係にありますし、私たちも向き合わなければいけないものだと思っています。

テクノロジーとSDGs

最後にこのSDGsというのが今回のテーマであると思いますが、テクノロジーをツールと考えるとこの17個の目標を達成するのに関わってくる分野でもあるのかなと。

こういったところも子どもたちに少しずつ植え付けながら良い意味で洗脳していきながら将来ロボットを使ってこんなことしてほしいなと思ったりしています。

大人もテクノロジーと向きあわなければいけない

最後に良い話だけではなくてこれはみんなで考えていきたいなというところなのですが、よく言いますよね「酒は飲んでも飲まれるな」と。

私自身が子どもを持っていないので偉そうに言えるところではありませんが、テクノロジーと子ども、子育てに関するデータで面白いものがあったのでみなさんにご紹介したいなと思います。

スマートフォンに関してなのですが、よくお子さんに対して早い段階でiPadがいいのかとかスマホなどを使わせるのはいいのかという議論がありますがその点に関して実は大人も考えなければいけないなと思っています。

ひとつめの例がスマホなどまったくなくずっと11か月間子どもの目をみてちゃんと話かけていた親御さん達。その子どもはちゃんと目と目を合わせて会話してこなかった2歳児の2倍のボキャブラリーになるそうです。

ふたつめは2組の親子にそれぞれ個室に入っていただいて、一方は1~2分で目をみて話しながら2つの単語を覚えるという実験で、もう1組の親には電話をかけるふりをしたりしてもらって目を離しながら会話をしてもらったところ前者は単語を覚えることができたのに対して後者のほうは2つの単語を覚えることができなかったそうです。

大人と子どもの会話の重要性


このことからも私たちはテクノロジーのことを勉強しながらも人間らしさも忘れてはいけませんし、テクノロジーを教える私たちは子どもたちに対して、このバランス感をしっかり取っていかなければならないと思います。

教室でのレッスンができないのでオンラインでやりましょうと簡単に言ってしまうのですが、子どもにとっては平面の画面とリアルの場はとても差があるものなのでその関わり方も私自身いろいろ考えてフォローしていかなければならないと思った次第です。


こういう文化にいながら堅苦しい人間ではなくて人間らしさとテクノロジーのいいバランス感覚をこの「CODE YOUR IMAGINATION」を使いながらこれからも活動していきたいなと思っています。

これからも是非よろしくお願い致します。以上です。ありがとうございました。

以上ROBBO JAPAN久保田さんによるピッチ内容のご紹介でした!
レッスンにご興味ある方はぜひお問合せしてみてください。

2月20日リエートスイベントのお知らせ(無料オンライン配信あり)

2月20日に今月のリエートスイベントが開催されます。

無料のオンライン配信もございます。チケット制ですので初めての方もぜひご予約くださいませ!

2/20(土)元・国連広報官が語る「SDGsビジネスのつくりかた」&ソーシャルピッチ【リエートス定例イベント】
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